第1回はIHはんだ付け装置は触れずにはんだ付けできることをご紹介いたしました。第2回は触れずにはんだ付けするために、どの様な仕組みで端子とプリント基板の加熱を実現しているのか、その内容をご紹介させていただきます。
上図は磁気集中器の構造になります。高周波電流が流れる部分はコイルであり、このコイル周りへ磁束を発生させます。発生させた磁束は磁性体によりにより集められ、磁束密度の高い環境をつくり出します。上図下部のように配置されたギャップ(隙間)へ金属端子を挿入します。これだけで高密度の磁束を端子へ集中させることができます。磁束が端子を貫くと、端子表面へは磁束を打ち消す方向へ渦状の誘導電流が流れます。渦状の電流は端子表面に近いほど多く流れる特性を持ちます(表皮効果)。渦状の電流が流れることで、端子表面にジュール熱を発生させ、端子をはんだが溶ける温度まで加熱しています。
高周波を用いて、電気エネルギーを磁気エネルギー、そして触れずに熱エネルギーへと変換することで、小さなモノから大きなモノまで幅広く、高効率で環境にやさしいはんだ付けを実現しています。Lead&Make for good people.
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